当センターは医療法人財団利定会 大久野病院が東京都より委託を受けて運営しています。

文字サイズ
日の出町地域連携型認知症疾患医療センター

センター長挨拶

厚生労働省の報告では、現在、65歳以上の高齢者のうち認知症を発症している人は軽度認知障害(MCI)を含めると、推計で4人に1人が認知症もしくはその予備軍という状況であり、団塊の世代が全て後期高齢者になる2025年には現状の約1.5倍である約1,300万人となり、65歳以上の高齢者に限れば3人に1人が認知症か軽度認知障害と推計されています。
日の出町に目を向けてみると、平成28年の65歳以上の人口は5,957人で高齢化率は35%に及んでいます。その内4人に1人が認知症もしくは軽度認知障害とすると、少なくとも1,500人程の住民の方が認知症に関する何らかの不安や困難さが生じ、ご本人のみならず、ご家族やその周囲の方々も支障をきたす可能性がある状況となっています。
高齢者の増加に伴い、認知症への対策は急務であり、東京都では全ての市区町村に地域拠点型認知症疾患医療センターもしくは地域連携型認知症疾患医療センターが開設することとなりました。そこで日の出町では、大久野病院が平成29年5月に地域連携型認知症疾患医療センターの指定を受ける運びとなり、当センターでは、地域包括ケアシステムの一助として、高齢者の生活支援、特に認知症の方が住み慣れた、馴染みの地域でできる限り長く暮らし続けられるように、地域の関係機関と連携を取りながら尽力をして参ります。

認知症は病気の一つです。ひと口に認知症と言いましても、原因疾患により症状も異なります。また、共に生活されるご家族や介護をされる方の対応の仕方や環境によってもその症状が悪化しやすくなる周辺症状もあります。また、治療が可能な認知症もあり、早目の相談や診察がポイントです。認知症を疑う方への鑑別診断と初期対応、介護されている方のご相談等について当センターでは医師、看護師、社会福祉士等がご対応をさせて頂きます。
ご家族内で認知症に関するご心配事などがある方は、まずはお電話いただき、相談員にお話をお聞かせください。相談の結果、受診される方は診察の予約をいただき、その後受診という流れになります。
その際のお願いですが、初めての診察の際には、普段からお身体や病気を診て、薬の処方などを行っていただいているかかりつけ医の先生からの診療情報提供書などの紹介状をご持参いただけると、よりお身体の状況などが分かり診察や鑑別診断がスムーズになります。どうぞよろしくお願いいたします。

平成29年10月1日

日の出町地域連携型認知症疾患医療センター
センター長 滝島 恵津子

認知症疾患医療センターとは

東京都では、平成22年度に「東京都における認知症疾患医療センターのあり方検討部会」を設置し、地域において、認知症に対して進行予防から地域生活の維持まで必要となる医療を提供できる機能体制の構築を図ることを目的として、平成24年度に二次保健医療圏(島しょ地域を除く)に1か所ずつ、計12か所の認知症疾患医療センターを指定・運営開始しました。

しかし、認知症高齢者の増加や区市町村における地域包括ケアシステムの構築の必要性などの観点から、平成26年度に東京都認知症対策推進会議の認知症医療部会において、認知症疾患医療センターの今後の整備方針について以下のように決定しました。

これらを受けて東京都では、平成27年度から「地域連携型」認知症疾患医療センターの整備を開始し、日の出町では、平成29年6月に医療法人財団利定会 大久野病院がその指定を受け、『日の出町地域連携型認知症疾患医療センター』を運営しています。

認知症の人と家族の生活を支える医療体制のイメージ

認知症疾患医療センターの役割

  1. 1認知症に係る専門医療機関として、認知症の人に対する様々な医療を適切に対応出来る体制を
    構築する役割
  2. 2認知症に係る地域連携の推進機関として、認知症の人が地域で安心して生活を継続できるようにするための支援体制を構築する役割
  3. 3認知症に係る塵埃育成機関として、地域における認知症専門医療の充実と、地域における認知症対応力の向上を図る役割
関連施設・事業
東京都委託事業